MRI検査について
MRI検査でわかること
MRI検査ではCTと違ってより詳細な構造を見ることができる上、造影剤を使わなくても脳血管を調べることが可能であることが特徴です。さらに放射線の被ばくもないために、安心して検査を受けていただくことが可能です。
しかし、器械自体が磁石であることから検査を受けられない人もいます。特に心臓にペースメーカーが埋め込まれている場合や植え込み型の除細動器、人工内耳などの医療用機械が体内に入っていたり、磁気に対応していない医療用のクリップやステント、プレートなどには注意が必要です。(詳しくは当院ホームページのMRI検査をご参照ください。)
MRI検査にて細かく調べられることから早期に発見される病気も多くあります。特に脳内の病気では脳梗塞や脳出血、脳腫瘍のほかに脳血管奇形や海綿状血管腫などの病気が見つかることがあるのと、MRA検査では脳血管を調べるために脳動脈瘤や脳動静脈瘻、血管狭窄、動脈解離などの診断も可能です。ひどい頭痛が起こったり、痛み止めの効かない頭痛が続いたりしている時にはこのような病気の可能性を確認するためにも頭部MRI検査を受けてみることをお勧めいたします。
MRI検査
頭痛外来でのMRI検査の目的
頭痛の原因を調べるためにCTやMRIによる頭部画像診断を受けている人は多いと思います。特に片頭痛の人では、頭痛発作時の治療薬であるトリプタン系の薬に脳血管を縮める作用があるため、もしも脳の血管が細くなっていると脳梗塞を起こす危険性があることから頭痛外来を受診されると画像診断を勧められると思います。
頭部画像診断の検査結果にて頭痛の原因となるような脳腫瘍や脳卒中などの病気がないことが確認されたのならば、一次性頭痛と診断されるために頭痛の治療を安全に始めていくことができます。
では、その後はもう検査が必要ではないのでしょうか⁈
もしも画像診断で問題がないとされていれば、数年間は再検査の必要がないかもしれません。しかし、頭痛の性質が変わったり、これまでの薬が効かなくなったりした場合には再度検査を受けることをお勧めします。
また、めまい感や耳鳴り、顔のしびれなどの違った症状が出てきたときにも再検査を勧めています。
これらにより何が心配で何を調べるかというとやはり脳卒中を起こしていないかと新たに脳腫瘍が出てきてはいないかを再確認します。これらが出てきているとそのための治療が必要となるからです。
心当たりがある場合には積極的に検査を受けることをお勧めいたします。